防災・減災に関する情報

津波に備えて(大津波警報等の知識)

海底下で大きな地震が発生すると、断層運動により海底が隆起もしくは沈降します。これに伴って海面が変動し、大きな波となって四方八方に伝播するものが津波です。

「津波の前には必ず潮が引く」という言い伝えがありますが、必ずしもそうではありません。 地震を発生させた地下の断層の傾きや方向によっては、また、津波が発生した場所と海岸との位置関係によっては、潮が引くことなく最初に大きな波が海岸に押し寄せる場合もあります。 津波は引き波で始まるとは限らないのです。

津波は、海が深いほど速く伝わる性質があり、沖合いではジェット機に匹敵する速さで伝わります。 逆に、水深が浅くなるほど速度が遅くなるため、津波が陸地に近づくにつれ、減速した波の前方部に後方部が追いつくことで、波高が高くなります。

水深が浅いところで遅くなるといっても、人が走って逃げ切れるものではありません。 津波から命を守るためには、津波が海岸にやってくるのを見てから避難を始めたのでは間に合わないのです。 海岸付近で地震の揺れを感じたら、または、津波警報が発表されたら、実際に津波が見えなくても、速やかに避難しましょう。

津波に備える・津波から身を守る行動の具体例として、

  1. 危険な場所を確認
    自宅や学校、職場周辺などで津波に襲われるおそれのある場所をハザードマップや周囲の地形から確認しておきましょう。海から離れていても、川に沿って津波が襲ってくることもあります。
  2. 避難場所を確認
    津波避難場所や避難ビルがどこにあるか、また避難経路などを周りの人と確認しておきましょう。避難場所は1ヶ所だけでなく、さらに高い場所にあるところも調べておきましょう。
  3. 訓練に参加しよう
    実際に避難経路をたどってみるなど、積極的に訓練に参加しましょう。

また、安全を確保するための行動として、

津波警報・注意報を見聞きしたり、海辺で強い揺れを感じたり、長くゆっくりした揺れを感じたりしたら、海辺から離れ、より高い安全な場所へ避難しましょう。

  1. 解除まで気を付けて
    津波は繰り返し襲ってきます。津波到達後も津波警報・注意報が解除されるまで気を緩めず、避難を続けてください。津波警報が出ている間は、絶対に戻ってはいけません。
  2. 注意報でも海中は危険
    津波注意報が出ているところでは、海水浴や磯釣りは危険です。ただちに海から上がって、海岸から離れてください。
  3. 正しい情報を入手
    テレビやラジオ、広報車、防災行政無線などを通じて正確な情報を入手しましょう。
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気象庁ホームページ「知識・解説」資料をもとに日本地震再保険が作成